インドの泥棒と警察Indian thieves and police

わたしが体験した、インドの泥棒と警察の対応についてのお話

 

2020年の12月ころのことでした。ある日、わたしがミーラハウスの二階を掃除していると、アシュラムの南側の畑の持ち主である、ナラヤンが親子で塀から顔を出し、こちらに来るようにと促しています。そばに行って、話を聞いてみると、彼らの畑の小屋の脇にガスボンベが隠されているので、それはアシュラムのものではないか、と彼は言いました。

キッチンに行ってみると、ガスボンベがひとつなく、やはりナラヤンの畑にあるのは、アシュラムの物でした。また、クリシュナハウスの軒下にたまたまその日、置いた掃除機の本体が、キッチンの塀の手前の外側の台所付近に放置されていました。(これは持っていくのを諦めた様子でした)そして、アシュラムのこん棒がそばに立て掛けてありました。使用人が言うには、この辺りの泥棒は複数人で現れ、常にこん棒を所持しているということでした。

わたしは慌てて、ウダイプラ警察に電話し、捜査を依頼しました。ほどなくして、若いエリート警官、ナラヤンが現れ、どのような侵入経路をたどったか、一緒に検証してくれました。彼はキッチン脇の大きなグァバの木を伝って塀越しに隣の畑を見て、言いました。「ここから泥棒が入ってきた!」

泥棒が隣の畑に作られた土盛りからグァバの木をつたってきたことは歴然としていました。その土盛りは、農民ナラヤンが灌漑用に池を作ったさいに、アシュラムの塀に土を寄せてできたものでした。

その後、、泥棒の侵入経路を絶つため、ナラヤンが作った土盛りを削り取るように伝え、彼は50cmほど、土盛りを低くしました。そして侵入経路となった枝を切りました。

この時点では、泥棒は一回の侵入で終わったとわたしは思い込んでいました。

肌寒くなってきて、夜は窓を閉め切るようになったころでした。PC作業の手を休め、キッチンに行こうと扉を開けようとしところ開きません。外側から鍵をかけられてしまったのです。

泥棒の仕業だとわかり、わたしはラチュナに電話しました。ところが、ラチュナ曰く、「泥棒はこん棒を持っていて、二人組だから、怖くて行けない」。

それでも緊急事態だから、来いと、わたしは彼に命令しましたが、彼が来た時には泥棒は東側の塀から逃げてしまったようでした。その後数時間、わたしたちはアシュラム内を探しましたが、泥棒の姿は見つかりませんでした。後日の夜も、泥棒がドミトリーの脇の扉を開けようとしていた音を聞きました。それは内側から、掛け金をかけていたため、開くことはありませんでした。

二か月間、ほんど毎日続けて、アシュラム内に侵入してきた泥棒

泥棒は侵入してくる気配はその後の二か月間、ほとんど毎日続きました。毎日、日が沈む前に、アシュラム内のすべての扉を確認し、毎朝すべての扉周辺を確認しました。

侵入口と思われる、南西の塀の真下にバンブーラという棘ある木枝を配置したところ、その日の19時ころに侵入してきた泥棒が「ウッ!!」と声を上げていたのを聞きました。彼らが侵入する音を聞きつける度、ラチュナに電話をしましたが、怖いと言って、助けに来るのを3回、彼は拒みました。

そしてある朝、瞑想場所の入り口にバッテりー液が捨てられて、一面に広がっている、とラチュナが報告しにきました。

入口には鍵がかかっていたのですが、それはチェーンロックで4桁の番号を合わせる形で、たまたま前日油断して一桁だけしかずらしていなかったため、外されてしまったのでした。そしてまんまとバッテリーを盗まれてしまったのです。警察のナラヤンが来てくれて、モバイル通信の傍受で絶対につかまえると言ってくれました。

 

それから数日間、何も盗まれた形跡がなかったのですが、実際には瞑想場所の東側の鉄格子を毎日、ヤスリで削りにきていたようです。そして、とうとう、瞑想場所の中から、ミキサーを盗んでいきました。

その日の午後、警察は来てくれました。東側のガラス戸についた泥棒の手のひらの跡を見て、番犬と防犯カメラの設置をアドバイスしてくれました。わたしはそのとき指紋採取をお願いしましたが、彼らはそれはできないと言いました。

その後も、泥棒の侵入がありました。

わたしがPC作業を行っていると、そのすぐそばのドアの鍵が外側からかけられる音がしました。すぐに窓から外を伺うと、泥棒の後ろ姿が見えました。彼は長身で、がっしりした体格の人でした。頭はタオルか何かで全体を覆っていました。(おそらく扉のそばに鏡台をおいてあったので、彼はそれをのぞき込んだため、すぐに扉のそばから立ち去らずにいたのだと思います。)

夜半に警察の出動を求めました。すると、英語が話せるエリート警官を含め10人以上の警察官が来ました。そのとき、エリートが言いました。あなたが防犯カメラを設置して、泥棒の写真を撮影したら、わたしたちが泥棒をつかまえると。

アドバイスに従って、わたしはアマゾンでトレイルカメラを注文しました。日本での保護猫活動でトレイルカメラの操作にはなじみがあったので、比較的簡単に据え付けることができました。

取り付けてから2週間ぐらいで、トラクターのバッテリーを盗もうとした泥棒が、カメラを設置してあるミーラハウスの一階の部屋をのぞき込んだときに、彼の顔を撮影することができました。

わたしはその画像を警察に送るとともに、千代能サイドの道路に面したハットのシャッター面に張り出しました。その日から泥棒はぱったりと来なくなりました。

 

余談ですが、その当時、村の畑から、畑を囲う有刺鉄線の盗難が相次ぎました。

警察は、数十キロ離れたウダイプラからくるので、大急ぎできても40分ほどかかります。泥棒から賄賂をもらっているので、実際に警察が捕まえることはない、という噂もあります。

警察を何度か呼んだところ、彼らは4,5日後に登場し、番犬と防犯カメラの設置をアドバイスして帰ることが多かった。

 

防犯について深く考えた結果、わたしは番犬を飼うことをリーダーに提案しました。

 

My Experience with Indian Thieves and Police Response

It was around December 2020. One day, while I was cleaning the second floor of Meera House, Narayan, the owner of the farm on the south side of the ashram, was peeking out from the wall and shouting to come over. When I went over and listened to what he had to say, he said that I thought it belonged to the Ashram because there was a gas canister hidden by their hut in their field.

When I went to the kitchen, one of the several gas cylinders was missing. The gas cylinder in Narayan’s field belonged to the Ashram. Also, the main body of the vacuum cleaner that happened to be placed under the eaves of Krishna House the day before was left outside near the kitchen. (It looked like he had given up on taking it.) And the ashram’s club was leaning beside it. The servant said that the thieves around here appeared in groups and always carried clubs.